ZEHとは?ZEH住宅で暮らすメリットやデメリットを解説!

公開日:2023/08/09  

近年多くのハウスメーカーが「ZEH」の住宅を推進しています。ZEH住宅を増やすことは、住んでいる人にとっても環境にとってもメリットがあるのです。ZEH住宅は日本だけではなく、海外でも注目を集めています。この記事からZEHについて知識をつけ、新しいエネルギー循環に詳しくなりましょう!

ZEHとは?エネルギー自給自足住宅の基本解説!

「net Zero Energy House」を意味するZEHは、家で使うエネルギーを自ら作りだすことで、一年間の消費エネルギーをゼロ以下にする住宅を指します。ZEHは太陽光発電や高い耐熱効果を持つ素材を使うことで、消費エネルギーより作り出すエネルギーが上回るようにするのです。

現在、世界では多大なエネルギー消費量が問題になっています。多くのエネルギー消費は資源の枯渇だけではなく、環境破壊にもつながるものです。多くのエネルギーを使う建物と言えば工場や会社などを想像しがちですが、実は住宅も国のエネルギー消費量の多くを占めています。住宅のエネルギー消費量を抑えることは、国のエネルギー消費削減にもなると覚えておきましょう。

新しい省エネ住宅であるZEH住宅は、2,000年代にアメリカで注目を集め、2014年の「エネルギー基本計画」で日本にも取り入れられるようになりました。ZEH住宅はハウスメーカーだけではなく政府も注目しているのです。

それでは、ZEH住宅の特徴について紹介します。ZEH住宅は、省エネルギー、断熱、創エネルギー3つの要素でできています。LEDの照明や高性能の電気・給湯システムなどを使用するZEH住宅は、無駄なエネルギーを使いません。

高い断熱性を持つ壁材や窓を使えば、エアコンでの消費エネルギーも抑えられるでしょう。余分なエネルギーを使わなくても、夏は涼しく冬は温かい部屋で過ごせます。

ZEH住宅にするには、消費エネルギーを上回るエネルギーを自ら繰り出さなくてはいけません。ZEHは太陽光発電や蓄電池を導入することで、家で使うエネルギーを自給自足します。

ZEH住宅は家で使うエネルギーの量や稼働時間などを管理する「HEMS」と言うシステムを取り入れなければいけないことも覚えておきましょう。

快適で経済的!ZEH住宅のメリット

ハウスメーカーだけでなく政府も推奨するZEH住宅は、住む人にも多くのメリットを与えます。ZEH住宅のメリットを詳しく紹介しますね。

光熱費が削減できる

太陽光発電で自ら電気を作り出すZEH住宅にすれば、光熱費を大幅に削減できます。高性能の設備や高い断熱性を持つ壁などを取り入れれば、エネルギーの消費量も少なくなるでしょう。

余分なエネルギーを使わなくても、季節に関わらず快適な環境で過ごせるのです。太陽光発電に蓄電池システムを組み合わせれば、夜でも昼に作り出した電気が使用できます。太陽光発電で余った電力は、電力会社に売ることも可能です。

補助金がもらえる

補助金がもらえるのもZEH住宅のメリットの一つです。政府が定めた基準をクリアすれば、住宅を建てる際に補助金が出ます。導入する設備や条件によりもらえる金額も変わりますが、門戸が広い補助金制度だと言えるでしょう。住宅を建てるときだけではなく、蓄電池の導入にも補助金がもらえます。

ヒートショックの予防になる

急激な気温差により起こるヒートショック。寒い冬場のお風呂や、温かい部屋から廊下に出た時など、ヒートショックにより命を落とす年配の人も多いです。その点でもZEH住宅は安心です。

高い断熱性を持つZEH住宅は、家の中の温度も一定に保たれます。部屋ごとの気温差も少なくなるため、室内の移動でヒートショックが起こる可能性もなくなるでしょう。

住宅の資産価値が上がる

省エネ効果が高いZEH住宅は市場での価値も上がります。ZEH住宅は国が制定した「BELS」と言う住宅の省エネ指数評価でも高い評価が得られるのです。住宅の省エネへの取り組みを評価する「BELS」では、評価が高いほど資産価値が上がるとされています。ZEH住宅は、家を売却する時にも高値で売却できますよ。

災害時でも電気が使用できる

太陽光発電や蓄電池を導入したZEH住宅は、災害時でも安心です。災害時にライフラインが絶たれてしまっても、蓄電池に蓄えた電力を使用できます。蓄電池はZEH住宅に必ず必要なものではありませんが、導入しておけば災害時の対策ができるだけでなく光熱費の節約もできますよ。

ZEH住宅のデメリットを理解して賢く選ぶ方法

ZEH住宅にはメリットもあればデメリットもあります。ZEH住宅のデメリットについても理解しておきましょう。

費用が掛かる

ZEH住宅を建てるにはある程度のコストがかかります。太陽光発電のほかにも高性能な省エネ設備など、普通の住宅より多くの費用が掛かると思ってください。

性能の高い設備はそれだけ値段も高くなります。精密機械のため定期的なメンテナンスも必要でしょう。補助金は出ますが、全てをカバーすることはできません。

発電量が天候に左右される

太陽の光を利用して電力を作り出す太陽光発電は、天候に左右されます。雨が多い梅雨の季節や、太陽が出る時間が少ない冬場には十分な電力を得られないこともあるでしょう。

太陽光発電は安定したものではないのです。太陽光発電は余った電力を電力会社に売却することもできますが、年々売却の価格は下落しています。

屋根の形が限られる

屋根に太陽光発電を付ける場合、屋根の形が限られることもあります。太陽光発電を設置するには、向きや安全性も考慮されるのです。自分の希望に沿わない屋根になることもあるでしょう。

まとめ

自らエネルギーを作り出しエネルギーの自給自足をするZEH住宅は、高い省エネ効果を持つだけではなく住む人の快適な生活を叶えてくれます。ZEH住宅であれば、光熱費の節約や災害時の対策もできるでしょう。

ZEH住宅にはメリットもあればデメリットもあります。ZEH住宅について知識をつけ、住む人にも地球にも優しい家を建ててくださいね。

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