耐震等級とは?耐震等級3は必要?

公開日:2024/06/15  

住宅の耐震性能を示す基準として耐震等級があります。耐震等級は住宅性能表示制度に基づいて三段階で示され、とくに耐震等級3は最高水準の耐震性を有しています。本記事では、耐震等級の意義や違い、耐震等級3の必要性について解説します。住宅の耐震性について詳しく知りたい方は、以下をご一読ください。

耐震等級と耐震基準の違い

住宅の安全性を評価する際に重要な役割を果たす耐震等級と耐震基準は、それぞれ異なる指標であり、その違いを理解することが重要です。耐震等級は任意で取得可能な指標で、住宅性能表示制度に基づいて三段階で表示される住宅の品質を示します。

一方で、耐震基準は建築基準法で規定された最低限の耐震性能を確保するための基準であり、これを満たさなければなりません。

耐震等級の任意性と取得プロセス

耐震等級は住宅の品質を表す指標であり、耐震性能を等級1から3までの値で示します。これは住宅性能表示制度に基づくものであり、任意で取得が可能です。

指定の機関で審査を受け、耐震性能に関する住宅性能評価書を取得する必要があります。耐震等級は住宅購入時に重要な判断基準となり、目視では確認が難しい耐震性能を1から3の値で明示的するものです。

耐震基準の義務と建築基準法

対照的に、耐震基準は建築基準法に基づいて定められるものであり、最低限の耐震性能を確保するための基準です。2000年6月1日以降に建てられた住宅は、現行の建築基準法の耐震基準を満たしており、耐震等級1に相当します。

しかし、耐震等級1の取得は任意であり、審査を受けずに建てた場合でも、建築確認済証や完了検査済証を提示すれば耐震等級1とみなされます。

耐震等級1から3の違いと要素

住宅の耐震性を評価する際には、耐震等級1から3までの違いを理解することが重要です。各等級にはそれぞれ特有の特徴があり、耐震性を向上させるために重要な要素が存在します。

耐震等級1・最低限の基準をクリア

耐震等級1は、建築基準法が定める最低限の基準をクリアしていることを示します。震度5では損壊せず、震度6強でも即座に倒壊・崩壊することはないとされます。この等級を満たすためには、2000年に施行された現行の耐震基準をクリアする必要があります。ただし、1981年6月1日以前に建築確認された家は耐震等級1とはみなされません。

耐震等級2・公共施設や優良住宅向け

耐震等級2は、耐震等級1の1.25倍の耐震性を備えています。公共施設や長期優良住宅に求められる最低限の等級であり、例えば耐力壁の強度を増加させたり、床の剛性を高めたりすることで、強度を向上させています。長期優良住宅は国の認定を受けた家であり、安全かつ快適な生活が保証されています。

耐震等級3・災害復興の拠点向け

耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の耐震性を備え、災害復興の拠点となる施設に求められる最高の等級です。壁の強度を向上させたり、構造躯体の接合部に複雑な計算が必要になったりなど、高度な技術と計画が必要となります。耐震等級3の家は、大きな地震にも耐え、災害時に機能を維持し続けることが期待されます。

耐震性に影響を与える要素

建物の重さは構造計算に含まれ、耐震性に大きな影響を与えます。軽量な建材や構造の選択は、耐震性向上に寄与します。耐震性には耐力壁が重要であり、その量が多いほど耐震性が高まります。

2階建ての場合、2階にも耐力壁を配置することが必要です。耐力壁は配置だけでなくバランスも重要です。均等に配置することで力を効果的に分散し、耐震性を向上させます。また壁や柱の強度だけでなく、床の剛性も耐震性に影響を与えます。床に構造用合板などを用いて剛性を高める工夫が必要です。

これらの要素を総合的に構築することで、住宅の耐震性を向上させることが可能です。住宅の建築の際には、建築予定地域の地震リスクや家族の安全を考慮し、最適な耐震等級を選択することが重要になります。

耐震等級3の家を建てるメリットとデメリット

耐震等級3の家を建てることには多くのメリットがあります。ただし、デメリットとして建築コストが高くなることや、希望の広さや間取りに制約が生じる可能性があることがあげられます。

メリット

耐震等級3の家は最高水準の耐震性を有しており、規模な地震にも強く、家族の安全を確保できます。耐震性が高いため、建物の被害を最小限に抑え、長く住み続けることが期待されます。耐震等級3の家を建てると、一部の金融機関では住宅ローンの金利が優遇されることがあります。低い金利での融資を受けることができ、経済的なメリットが得られます。

また耐震等級3の家は、地震保険の割引率が最も高く設定されます。等級によっては50%の割引が受けられるため、災害時のリスクに対して経済的な安心感を得ることができます。 耐震等級3の家は高い耐震性が認められ、資産価値が向上する可能性があります。将来売却を検討する時には、高い耐震性が評価され、良い条件での売却ができるかもしれません。

デメリット

耐震等級3の家を建てるには、高い耐震性を確保するための特殊な構造や材料が必要です。特殊工法のため、建築コストが増加しやすくなります。また耐震等級3の家を建てると、建築コストの増加や特殊な構造の必要性から、希望する広さや間取りに制約が生じることがあります。予算内での建築を考える際に、要望を調整する必要が出てくるかもしれません。

また耐震等級3の認定を受けるには、第三者機関による調査や評価が必要です。これにより、設計や施工期間が通常よりも長くなる可能性があります。工期が長くなった結果、住宅ローンの支払いや仮住まいの期間が延びることも考えられます。

まとめ

地震対策は住宅において極めて重要なポイントであり、その評価指標として耐震等級と耐震基準があります。耐震等級は住宅性能表示制度に基づくもので、取得は任意ですが、信頼性の向上や安全性のアピールに寄与します。

一方で、耐震基準は建築基準法により厳格に規定された、最低限守るべき基準です。どちらも地震に備えた住宅を建築する上で不可欠な情報であり、住宅の購入や建建築を考える際にはこれらの評価指標を理解しておくことが重要といえます。

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